【1日5分】あらすじ三国志26「反董卓連合軍、洛陽入城」|大泉洋主演『新解釈・三國志』応援企画!

アイキャッチ画像 三国志

 

【1日5分】あらすじ三国志「一覧」はこちらから!

三国志
大学で中国文学を学び、長年国語の教員を勤めてきた経験を活かして、分かりやすく、簡潔に、それでいて深イイ三国志のあらすじ紹介を行っていきたいと思います! 『三国志』に興味はあるけど小説を読んだりドラマを見たりする時間はない、でも簡単なあらすじだけではもの足りない・・・。 そんな方にはぴったりです!

 

スポンサーリンク

反董卓連合軍、洛陽入城

虎牢関ころうかんはすでにもぬけの殻でした。

 

董卓とうたく軍は全軍を挙げて、すでに都洛陽らくよう(=現在の河南省西部。司隷(司州)。漢の都があった。記事下の地図参照。)に向けて退却を完了していたのです。

 

そして、次なる都に定めた長安へと西進していたのでした。

 

連合軍の兵が虎牢関の城郭じょうかくに登ってみると、そこに見えたのは炎上する漢の都洛陽の姿。

 

諸侯たちは、董卓が長安遷都を断行したなどとは知るよしもなく、一体何事が起きたのかと一様に、呆気あっけにとられるのでした。

 

洛陽に入城してみると、洛内は塵灰ちりはいと化し、袁紹えんしょう曹操そうそうが任官していた頃の面影おもかげはありません。

 

まだ至る所に火がくすぶっています。

 

曹操は袁紹に進言しました。

 

この機に乗じて董卓を追撃すれば、董卓を生け捕りにすることができましょう。

生け捕りにすることはできなくとも、大きな損害を与えて二度と覇を唱えることなどできぬようになるでしょう。

どうかお下知げちを。

 

しかし、袁紹は洛陽を陥落かんらくさせたことに満足気味で、「このところの連戦で兵士の疲労も溜まっておる、ここはしばし休息するべきだ」と述べ、かつての王宮を懐古かいこ的に巡るのでした。

 

こんな灰になった王宮に何の価値があろう…

 

曹操はそう思いながら、再び袁紹に食い下がります。

 

董卓は我ら連合軍を恐れて長安に遷都を断行したのですぞ。

我らは呂布りょふを敗走させ、疲労困憊こんぱいと言えども兵士の士気は低くはありません。

董卓には、まだ呂布や李傕りかく郭汜かくし、勇猛な西涼(=涼州。)の精兵がおります。

この機を逃せば董卓は勢力を盛り返して、必ずやのち禍根かこんとなりましょう。

 

しかし、曹操の強訴ごうそにも袁紹が耳を貸すことはありませんでした。

 

袁紹には慢心がありました。

 

そして、この洛陽に対する執着がありました。

 

都洛陽を占拠し、天下に号令を下す野心がありました。

 

豎子じゅし(=取るに足らない人間。)、ともに語るにらず。

 

曹操はそう言って袁紹を見限り、部隊を率いて単独で董卓を追うのでした。

 

『三国志』の感動を動画で味わうなら映画『レッドクリフ』!
映画『レッドクリフ』は、「中国映画史上、過去最高額の投資」と言われ、トニー・レオンや金城武などの名優をキャストに迎え、その壮大な戦闘シーンは『三国志』の映像作品の中では群を抜いています。この記事では、『三国志』の魅力に触れるには最も欠かすことが出来ない『レッドクリフ』の魅力を解説します。

 

スポンサーリンク

曹操、董卓を猛追する

曹操は、曹仁そうじん曹洪そうこう夏侯惇かこうとん夏侯淵かこうえんら腹心とともに、騎馬兵を主体にして董卓を追撃しました。

挿入画像

挿入画像

高希希監督『Three Kingdoms』の曹操

 

その兵力は1万余。

 

董卓の守備兵に比べると無勢ぶぜいでしたが、いかんせん董卓は皇室の貴族から市井しせいの人々、百姓までもを帯同しているので、その行軍は遅々ちちとして進まず、迎え撃つ体制もままならないはずでした。

 

「曹操たる!」の報を受けた董卓は李儒りじゅ後事ごじを託し、兵符へいふ(=兵の指揮権。)を授けて自らは長安に急行するのでした。

 

洛陽の西には滎陽けいよう城があります。

 

その昔、西楚せいその覇王項羽こううと漢の高祖こうそ(=初代皇帝。)劉邦りゅうほうが死闘を繰り広げた古戦場こせんじょうでした。

 

滎陽の西には山があり、長安に向かうにはこの山に切り開かれた狭い険道を進むほかありませんでした。

 

李儒は滎陽城に残された兵士を呂布に指揮させ、この険道の左右に潜ませたのでした。

 

そうとも知らない曹操は、全軍を挙げて滎陽城に突入します。

 

挿入画像

 

城がもぬけの殻であることに少しの違和感を抱きますが、曹操は董卓追撃の手を緩めることはありませんでした。

 

そして、滎陽城を通過し、山間部に部隊の半分以上が侵入した時、呂布の大喝だいかつとともに左右から矢の豪雨が降り注いだのでした。

 

曹操の兵士は、みるみるうちに倒れていきます。

 

矢の攻撃が終わると、今度は呂布が怒鳴り声を上げて「曹操を生け捕りにせよ!」と迫ってきます。

 

曹操はすぐにもとた道を逆戻りし、呂布の手を逃れようとします。

 

しかし、呂布と曹操は面識があり、曹操の風貌ふうぼうと見事な赤備あかぞなえのよろいを見つけた呂布は、「それ、あそこに曹操がおるぞ!」と兵に指示し、自らも赤兎馬せきとばを駆って曹操に肉薄するのでした。

 

挿入画像

西暦 出来事 年齢
劉備 孔明 曹操 孫堅 袁紹 董卓 呂布
前202 劉邦が項羽を滅ぼす。漢王朝誕生。
前157 景帝が漢の皇帝に即位する。
168 霊帝が漢の皇帝に即位する。 7 13 13 14 30 7
181 何氏が霊帝の皇后となる。 20 26 26 27 43 20
184 黄巾の乱が起こるも、同年鎮圧。 23 3 29 29 30 46 23
189.5 霊帝が崩御し、少帝が即位する。 28 8 34 34 35 51 28
189.9 少帝が廃位され、献帝が即位する。 28 8 34 34 35 51 28
190.1 反董卓連合軍が結成される。 29 9 35 35 36 52 29
190.2 董卓、都を長安に遷す。 29 9 35 35 36 52 29

 

以上のあらすじは、主に吉川英治よしかわえいじ『三国志』、陳舜臣ちんしゅんしん『秘本三国志』『小説十八史略』、横山光輝よこやまみつてる『三国志』、王扶林監督『三国志演義』、高希希監督『Three Kingdoms』などをベースにしています。そのため、羅貫中らかんちゅうの『三国志演義』や陳寿ちんじゅの『正史三国志』とは内容が異なり、少なからず脚色が含まれることがあります。あらかじめ、ご了承下さい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました