今日のポイント
用言の活用②
そもそも動詞・形容詞・形容動詞って何??
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動詞とは…
動詞とは、「ウ(u)」の音で終わり、何らかの動作や変化を表す言葉です。
例えば、「ゆゆうた(YouTuber)の動画を見る」の「見る」は動詞です。
なぜなら、「みru」のように「ウ(u)」の音で終わっていますし、見るという動作を表しているからです。
それに、「見る」は英語で「see」。
「see」は英単語帳の動詞のページにありますよね。
例外
「あり」「をり」「侍り」など、ラ行変格活用の動詞のみ、「イ(i)」の音で終わる特徴があるので注意してください。 |
ラ行変格活用動詞「あり」「をり」「侍り」「いまそかり」➩「り(ri)」で言い切る。
これで、動詞の見極めが可能になるはずです。
形容詞とは…
形容詞とは、物事の状態や性質を表し、「し」で終わる語のことを言います。
また、現代語では「い」または「しい」で終わるのが形容詞ですので、語尾を「い」または「しい」に直してみて、おかしくなければ形容詞ということになります。
例えば、「美し」「高し」「楽し」「黒し」などはそれぞれ物事の状態や性質を表していて、「し」で終わっています。
また、「美しい」「高い」「楽しい」「黒い」のように現代語に直してみると、それぞれ「い」または「しい」で言い切りますので、いすれも形容詞ということが分かります。
形容動詞とは…
形容動詞とは、物事の状態や性質を表し、「なり」や「たり」で終わる語のことを指します。
ちょっともの知り
「おろかなり」と「人なり」は、どちらが形容動詞でしょうか?
どちらとも「なり」で終わっています。
このような時は、「とても」や「たいそう」をつけてみて、意味が通る方が形容動詞です。
だって、形容動詞は物事の状態や性質を表すので、「とても」や「たいそう」といった程度を表す言葉をつけても意味は通るはずですから。
とても+おろかなり=とてもおろかだ➩〇
とても+人=とても人だ➩×
正解は、「おろかなり」です。
ちなみに、「人なり」の「なり」は断定の助動詞「なり」で、「~だ・である」と訳します。
アニメ『キテレツ大百科』のコロ助が、よく「ブタゴリラなり!」と言っていますよね。
コロ助は、いつも体言(=名詞)に「なり」を付けています。
体言についた「なり」は、すべて断定の助動詞です。
「キテレツなり!」(キテレツだ!)
「とんがりなり!」(とんがりだ!)
「キテレツ」も「とんがり」も体言です。
つまり、コロ助は断定の助動詞を使いこなしているのです!笑
このように、形容動詞の語尾の「なり」なのか、断定の助動詞「なり」なのか、その違いを問われることが入試ではよくあります。
これを「なり」の識別問題と言いますが、まだまだ早いので、いずれ解説します。
まとめ
動詞は「う(u)」の音で終わり、何らかの動作や変化を表す語。
形容詞は「し」で言い切り、物事の状態や性質を表す語。
形容動詞は「なり」「たり」で言い切り、物事の状態や性質を表す語。
これら用言には活用というものがあり、下に続く言葉によってその形を変えてしまいます。
そのため、文章中でどのような形に変化しても、それが動詞や形容詞、形容動詞であることを突き止められるように、次回は「用言の活用」について解説します。
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