大学入試~最強の小説読解法①「新テスト(大学入学共通テスト)」対策

アイキャッチ画像 現代文読解攻略法
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この記事で分かること

☆新テスト「小説」の読解法

→新テスト「小説」を読解する際に、どのようなことに注意すればよいのか?

1.入試小説「表現・構成」問題の解答法

2.入試小説「登場人物の心情把握」問題の解答法

⚠︎「2.入試小説「登場人物の心情把握」問題の解答法」は次回の記事で解説します。

 

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新テスト「小説」読解法①~「表現・構成」問題の解答法

長きに渡るセンター試験の時代が幕を閉じ、今年度より新テストに移行します。英語の外部試験利用が延期されたり、記述式の問題が見送られたりするなど、色々朝令暮改の未確定な状態での試験施行となり、受験生のみなさんも暗中模索の状態で不安を抱えていることと思います。そこで、前回は新テスト「小説」の問題がどのような形式で出題されるのかを徹底分析しました。

ちなみに、新テスト(大学入学共通テスト)の試行調査(プレテスト)は今まで2回行われています。まだ問題を解いていない方は、下にリンクを貼っておきますので、ぜひ一度挑戦してみてください。

前回の記事を読む    「大学入学共通テスト」試行調査

 

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前回、新テスト(試行調査)が従来のセンター試験とはどのように異なっているのか、両者を見比べることによって、新テストの問題形式を分析しました。その結果として、センター試験と共通している要素が多分にあることが分かりました。従って、センター試験と同様に、今年度も「小説」の学力を向上させるためには、以下の3点の学習の遂行が求められます。

 

①文学的な語彙の習得

②心情把握の問題に慣れる

③文章の表現・構成を意識しながら読む

 

①の文学的な語彙については、前回筆者おススメの参考書をご紹介しました。ちなみにこちらです。

筆者おススメの参考書・問題集

 

 生きる現代文 随筆・小説語句-共通テスト対応

本日は③「表現・構成」問題の解答法に関して重点的にお話ししようと思います。この「表現・構成」は、当たり前ですが、その作品ごとに変化をするものです。従って、対策のしようがないと考えている方がいるかもしれませんが、センター試験の過去問題の分析から、以下の項目が問われる傾向にあることが分かります。

 

①人称・語り

・一人称語りか、または三人称語りか?

・女性の一人称語りになっていないか?

②比喩・修飾語

・直喩、または隠喩が用いられていないか?

・形容詞や副詞句など、修飾語が繰り返し用いられていないか?

③会話文

・セリフが多用されていないか?

④心内表現

・登場人物の内面描写が用いられていないか?

⑤過去回想・時制

・過去を振り返る描写が用いられていないか?

・物語は時系列に沿って描写されているか?

*例えば、小説によっては現在のことを描写した後に、過去の出来事が述べられるなど、時制の逆転が起こることがあるが、そのように時系列に反して描写されていないか?

⑥風景描写・情景描写

・風景描写が用いられていないか?

・登場人物の心情を象徴するような情景描写が用いられていないか?

*例えば、「厚い雲が垂れ込める」といった描写から登場人物の悲しみや不安が感じられるなど、登場人物の心情を代弁するような情景描写が用いられていないか?

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⑦修辞法

・擬人法や倒置法、オノマトペ(擬音語・擬態語)、反復などが用いられていないか?

⑧その他、表現・構成上の特異な特徴

 

これらの項目に該当する描写がないか、または多用されていないか、普段の授業や小説の問題演習を通して意識的に着目しながら読む習慣をつけ、表現・構成の特徴に敏感になるとよいでしょう。ちなみに、試行調査ではどのように出題されているでしょうか。

 

平成29年度大学入学共通テスト試行調査

第3問

問5 小説の構成や表現に関する説明として適当なものを選ぶ問題

《選択肢》

1 最終場面における物語の時間と、それを語っている「あたし」の現在時とのずれが強調されている。

5 「あたし」の、「王子」や「彼」の行動や思いに対して揺れる複雑な心情が示唆されている。

 

1の選択肢は時制に関して、5の選択肢は登場人物の内面描写に関して、その妥当性を問うものになっていました。

平成30年度大学入学共通テスト試行調査

第3問

問6 詩の表現に関する説明文の空所補充問題

対比的な表現や( a )を用いながら、第一連に示される思いを( b )に捉え直している。

《選択肢》

1 a擬態語 b演繹的

2 a倒置法 b反語的

3 a反復法 b帰納的

4 a擬人法 b構造的

 

詩の表現を問うものですので、いずれの選択肢も修辞法の用語が並んでいます。

 

文科省の作問方針には「異なる種類や分野の文章などを組み合わせた複数の題材による問題を含めて検討する」との文言もあり、試行調査では、詩やエッセイ、童話などが出題されたため、その他の文学ジャンルである「短歌」「俳句」などの韻文も含めて、意識的に教科書などで触れ、修辞法に関しても軽くおさらいをしておく方がよいでしょう。

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まとめ

入試小説「表現・構成」問題の解答法

☆「表現・構成」の問題では、「人称・語り」「比喩・修飾語」「会話文」「心内表現」「過去回想・時制」「風景描写・情景描写」「修辞法」などについての特徴の有無が選択肢で問われるので、これらの項目を意識しながら読解する。

 

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