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大学入試お役立ち情報
長年の間、受験指導・進路指導に携わってきた経験から、ここだけの、取っておきの、実践的な入試攻略法をご紹介しています。
はじめに
こんにちは。
今年度、大学受験を考えている方は、有意義な3年ゼロ学期(←クリック)を過ごしているでしょうか?大学入学共通テストまで、290日(←クリック)となりました。刻一刻と入試までの時間は迫っています。さらに、もっと言えば、総合型選抜(=旧AO入試)は9月から出願が始まりますので、残された時間は150日となります。この数字を聞いて、ようやく現実味が出てきたのではないでしょうか?
ここ数年、大学一般入試(2月以降に本格化する学科試験)は首都圏を中心に難易度が高まっています。かつて「滑り止め」と言われていた大学は、もはや滑り止めにはなりません。Fラン大学(=偏差値35を割り込むようなボーダーフリーの大学)も首都圏には存在しません。本日は「究極の滑り止め〜併願可能な大学の推薦入試を利用しよう!」と題して、出願まであと150日と迫った総合型選抜についてのお話をしたいと思います。

お知らせ
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指定校推薦の増加
先ほども申し上げましたが、近年首都圏の大学一般入試が激戦区となっています。その理由はいくつかあるのですが、主な理由としては首都圏の大学に課せられた入学者定員の厳格化による受験生の安全志向と、大学入学共通テストの導入による現役志向(←クリック)、及び推薦入学者定員枠の増加(←クリック)が挙げられます。このことについては、以前繰り返し詳述してきましたので、過去の記事をご覧ください。加えて、あまり知られていませんが、指定校推薦もまた一般入試を難しくした要因の一つです。なぜ指定校推薦が一般入試を難化させるのか?
第1に、安全志向の受験生が一般入試を敬遠し、例年になく指定校推薦で入学を決めたからです。そのため、一般入試の入学者定員枠が減少したのです。
第2に、これが本日お話しすることと繋がってきますが、大学側が指定校推薦やその他の推薦による入学者を多めに出すことによって、敢えて一般入試の定員を減らして倍率を上げているからです。そうすると何が起こるのかと言えば、倍率が上がるわけですので、各予備校の大学ランク・大学偏差値が上昇するのです。そして、大学の格付けが高まり、ブランド力が強化され、優秀な受験生が殺到するという仕組みです。大学側はそんな意図があることは認めないでしょうが、高校の進路担当は誰しも分かっていることです。
専願と併願
推薦入試のシステムがまだ分かってない人が多いと思いますが、推薦には「専願」と「併願」があります。専願とは、その大学に合格が決まった場合、入学することを確約した上で出願する受験形態で、併願は、その大学に合格したとしても、その他の大学を受験することが可能で、最終的に進学しなくても構わないという受験形態です。入学の権利は3月末まで持続します。これは、意外に知らない方が多いですね。春の保護者会で、保護者の方に説明すると、そんな便利な推薦があるんですねと興奮気味におっしゃる方がいます。ただ、注意すべきポイントとしては、これは大学によっても変わってきますが、合格した場合、入学金と前期分の学費を支払わなければならないことです。進学を辞退する場合には、入学金以外が返金されるところが多いように感じます。

併願のメリット・デメリット
メリット
・合格すれば、精神的余裕が生まれる
・合格すれば、第1志望校など上位の大学の入試対策に専念できる
・試験の練習ができる(=場慣れできる)
デメリット
・合格した場合、志望校に向けた闘争心がなくなる(=モチベーションが低下する)
・ある程度の学費を納付するので、経済的に厳しくなる(=一般入試の受験校を減らさなければならない可能性あり)
・不合格になった場合、精神的に追い詰められる
もし現時点で、自分の学力が思うように伸びていない場合には、受験することをお勧めします。しかし、もし現時点で、自分の学力が第1志望校の偏差値を上回っているなら、利用しない方が良いです。推薦入試の準備にはそれなりに時間を要しますし、合格した場合、安心してしまって勉強に対するモチベーションが削がれることが往々にしてあります。自分の性格を熟知していると思いますので、利用した方がもっと頑張れると感じるのであれば、受験を検討してみてください。

総合型選抜(=旧AO入試)で併願可能な主な大学
*昨年度実績。今年度は変更になる可能性もありますので、必ず要項をご確認ください。
*選考方法は学科によって多岐にわたるため、代表的なものを記載しています。
*難易度はベネッセの偏差値を50を基準にしています。
★が多いほど、難易度が高いということです。
◯帝京平成大学(偏差値46〜59)
選考方法
・志望理由書
・面接
・1〜2科目の学科試験、または小論文など
難易度★☆☆☆☆
志望理由書や面接を重視しない傾向で、学科試験で勝負は決まる印象があります。
◯帝京科学大学(偏差値44〜56)
選考方法
・志望理由書
・面接(専門分野の口述試問含む)
難易度★☆☆☆☆
志望理由書をきちんと作り込み、志望理由や学習計画、将来のビジョンなどが固まっていれば、要するに進学したい根拠が説明できれば合格する可能性高い。
◯帝京大学(偏差値48〜60(医学部除く))
選考方法
・志望理由書
・面接
・1〜2科目の学科試験、または小論文など
難易度★★☆☆☆
志望理由書や面接を重視しない傾向で、学科試験で勝負は決まる印象があります。
◯桜美林大学(偏差値48〜57)
選考方法
一次
・志望理由書
・課題図書についてのレポートなど
二次
・面接(課題図書についての口述試問など)
難易度★★☆☆☆
評定平均値・提出書類・面接、いずれも丁寧に見るため、準備は必須。高校3年間で継続的に部活や課外活動に努力している生徒が合格する印象があります。

◯武蔵野大学(偏差値53〜66)
選考方法
・志望理由書
・課題レポートなど
・面接(課題レポートについての口述試問など)
難易度★★★☆☆
志望理由書・課題レポートともに分量が多く、大学側も丁寧に見ます。昨今、人気が急上昇している大学ですので、武蔵野大学を第1志望としている場合には、チャンスが広がるので受験することをお勧めします。
◯國學院大学(偏差値47〜69)
選考方法
一次
・志望理由書
・課題レポート
二次
・1科目の筆記試験・小論文など
・面接(課題レポートについての口述試問など)
難易度★★★★☆
志望理由書や課題レポートなど提出書類の分量が多く、また難易度の高い大学であるので、入念な準備が必要になります。國學院大学を第1志望としている場合には、チャンスが広がるので受験することをお勧めします。
ワンポイントアドバイス
帝京グループや桜美林大学では、大学側が事前に推薦に向けたセミナーを開き、提出書類についてのアドバイスをしてくれるので、参加した方が良いでしょう。その他の大学も、オープンキャンパスで質問をすれば、丁寧に傾向と対策を教えてくれると思います。
まとめ
「究極の滑り止め」ということで言うなら、私は帝京グループの推薦をお勧めします。難易度もそれほど高くなく、志望理由書も200字程度と少なく、面接もすぐ終わりますし、ほぼ学科試験で合否が決まるため、一般入試対策の勉強がそのまま推薦対策になるからです。受験生に余計な負荷がかからないため、また帝京グループは一般入試では難易度が高くなりますので、ぜひ推薦受験を検討してみてください。

2年連続で高3の担任を務めましたが、この併願作戦もあって、「浪人ありき」で受験に臨んだ子を除けば、ほぼ100%の進学率でした。推薦は偏差値が振るわない生徒でも、一発逆転があります。一方、一般入試にはそれがありません。毎年、実力がない生徒が合格することはまずありません。今から準備を重ねていけば、一般入試に支障を来すことも少ないと思いますので、学力に不安を抱えている方はぜひとも推薦入試を検討をしてみてください。ただし、前述したように、自分の偏差値や性格、ご家庭の経済状況を鑑みた上で、しっかり周りの方々と相談の上、決断を下してください。
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