清水宏保~長野五輪スピードスケート金メダル

知的生き方
スポンサーリンク

はじめに

こんにちは!

本日は、私が個人的に非常に尊敬していて、毎年1学期の始業式後すぐに生徒に語って聞かせている、長野冬季オリンピック・スピードスケート500mの金メダリスト、清水宏保さん(以下、敬称略)についてです。

 

いまでも清水が金メダルを取った瞬間をまじまじと覚えています。

高校生の時にスケートの師匠であるお父様を亡くした苦労人。

金メダルを授与された後、すぐさま観客席に駆け寄って行って、お母様の首にメダルを掛けようとする姿が感動を誘いました。

 

清水宏保の勝利には、学生や社会人問わず、目標を達成するのに必要な要素が詰まっています。

科学的で計画的、かつ繊細な清水宏保の「勝利の方程式を見ていくことにしましょう!

 

スポンサーリンク

人物

清水宏保(しみずひろやす)

 

競技

スピードスケート選手(引退)

 

主な戦績

・長野冬季オリンピック(1998)

500m金メダル1000m銅メダル

・ソルトレークシティ冬季オリンピック(2002)

500m銀メダル

 

スポーツカーのように低重心で滑走する姿、

激しいトレーニングの証である丸太のような太もも、

スケートリンクで大の字に寝て集中力を高める様子が印象的だった

 

金メダル間違いなしと言われ、前代未聞、長野冬季オリンピックの2年前に代表内定を打診されたプレッシャーは計り知れないものがあっただろう。

 

清水宏保は、そのプレッシャーを跳ね除け、どうやって金メダルを獲得したのか?

どのようにして強い肉体と精神力を手に入れたのか?

 

清水の強さの秘密は何なのだろう??

 

スポンサーリンク

勝利の方程式①〜どんなアクシデントに見舞われても勝てる力を獲得するという「高い目標設定」

清水は、小学生の時から厳しい父の指導のもと、スピードスケートの英才教育を受ける。

早くしてその才能を開花させた清水は、オリンピック初出場となる1994年のリレハンメル大会で、20歳の若さですでにメダル候補であった。

 

本人も「メダルは取れて当たり前、あとは何色になるかだと思って疑わなかったが、清水といえどもスポーツ競技の最高峰であるオリンピックの洗礼を受ける。

オリンピックの舞台は他の試合とは異なり、観客の大声援や報道陣の人数は桁違いのものとなる。

それはW杯を転戦してきた清水にとっても大誤算だった。

 

いやが上にもプレッシャーが襲ってくる。

負けるはずのない相手に負ける。

まさかの5位。

なすすべもなく、オリンピックが終わってしまう。

この瞬間から、4年後の長野冬季オリンピックに向けた清水のリベンジが始まった。

 

どんなアクシデントがあっても勝てる力、

どんなスランプに見舞われても勝てる力、

どんなことがあっても金メダルを獲得する力への探究が始まる。

 

いや、金メダルを獲得するのみならず、金輪際、誰にも破られることのない世界記録を樹立するという目標を掲げ、清水のリベンジが始まるのである。

人生の金メダリストになる「準備力」 成功するルーティーンには2つのタイプがある (講談社+α新書)

スポンサーリンク

勝利の方程式②〜「肉体と精神力の限界突破」を目指す妥協なき日々のトレーニング

競輪のトレーニング装置を利用して、70秒間、急な登り坂に相当する負荷をかけられた状態で自転車を漕ぎ続けるという、限界を超えた厳しいトレーニングを1日に何本も繰り返した。

たくましい筋肉にするための筋繊維の「破壊」と「超回復」、このスクラップ・アンド・ビルドを幾度となく繰り返した。

 

それだけではない、

こうした「見える肉体」だけでなく、いままであまり重視されていなかった、または解明されていなかった「見えざる肉体」についての分析を行い、科学的、かつ計画的に自分の肉体を鍛え上げた。

これを、清水宏保は、「筋肉との対話」と呼んだ。

 

ガムシャラで闇雲なトレーニングではなく、科学的で計画的な、繊細な日々のトレーニングから、あの丸太のような、重戦車のようなハイエンドな筋肉は生み出されたのである。

 

清水宏保は言う。

生理的な限界よりも心理的な限界の方が先にやってくる

一般人なら気絶するようなトレーニングをすることで、肉体だけでなく、心理的な限界も突破することによって、どんなアクシデントに見舞われても勝てる「真の力」を構築していったのである。

清水宏保がアドバイス

ぜんそく力 ぜんそくに勝つ100の新常識

 

スポンサーリンク

勝利の方程式③〜120%の力を出し切るための「メンタルリハーサル」と「戦略的脱力」

清水宏保は、レース前に観客席上段からレースのシミュレーションをするのを欠かさない。

全てを見渡せる場所から、レースの一部始終をシミュレートし、勝利へのプロセスを再確認する、本人曰く「メンタルリハーサルを必ず行う。

 

W杯カルガリー大会(1996)、シーズンも終盤に差し掛かり、さすがの歴戦の勇者もこの時は疲れ切っていて、本番で100%の力を出し切るよう肉体に強いる闘争心を持ってはいなかった。

しかし、清水はこの大会で驚異的な世界記録を出す。

 

孔子の言葉に、

過ぎたるは猶及ばざるが如し」(行き過ぎているのは、行き過ぎていないのと同じことだ)

というものがあるが、まさにそのことを学んだ瞬間だった。

闘争心を抑えて平常心を取り戻し、冷静な精神状態にあるからこそ、120%の力を発揮できるということを悟った瞬間だった。

 

実際、長野オリンピック500m第1日目、清水の4組前のオランダ人選手がレース中に転倒し、肩を脱臼するアクシデントがあった。

ピリピリする会場、いやが上にもプレッシャーと緊張が清水宏保を襲う。

10分間の遅延。

レースの15分前にスケート靴を履くルーティンが清水にはあるが、すでに靴を履いていた彼の勝利のプロセスに綻びが出る。

 

しかし、清水は冷静だった。

靴を脱ぎ、再度ウォームアップをやり直し、メンタルリハーサルを行う。

そして、平常心を取り戻し、オリンピックレコードというおまけ付きで、圧倒的な強さで金メダルを獲得するのである。

 

スポンサーリンク

まとめ

清水宏保の勝利の方程式

高い目標設定→限界突破に向けたトレーニング→戦略的な脱力

 

①どんなアクシデントに見舞われても勝てる力を獲得するという「高い目標設定」

→「確実に100点満点の成果を得るには、120点満点を目指さなければならない」という合理的な目算が、清水にはあったのでしょう。

 

②「肉体と精神力の限界突破」を目指す妥協なき日々のトレーニング

→限界を突破するような過度なトレーニングを肉体に強いなければ、革新的な自己の成長は訪れないのです。

同じように、気絶するほどのトレーニングをするのでなければ、それは単に惰性的な日常のルーティンをこなしているだけに過ぎず、心理の覚醒もまた訪れないのです。

 

③120%の力を出し切るための「戦略的脱力」

→プレッシャーや過度な闘争心は肉体や心理にとって負荷でしかなく、勝ちたいからこそ、敢えて気持ちを落ち着かせて集中力を高めることで、最高のパフォーマンスを生み出すことができるのです。

メンタリストDaiGo著

最高のパフォーマンスを実現する超健康法

 

われわれは、

いつも順調に勉強や仕事ができるわけではありません。

いつも順調に実績をあげられるわけではありません。

なぜなら、人間は生身の生き物ですし、社会は常に流動しているからです。

自分を取り巻く様々な事象によって生じた不安や葛藤、トラブルやアクシデントで勉強や仕事が手につかないことや、スランプで自暴自棄になることさえあります。

 

受験の話で言えば、

12月や1月は夏同様、受験生の学力が最も伸びる時期とされていますが、過度なプレッシャーから受験勉強が手につかなくなってしまう生徒もいます。

また、風邪やインフルエンザが流行する季節ですので、一度罹患すれば数日間は勉強どころではありません。

特に女子は、この時期に不安に押し潰されてスランプになったり、中には戦線離脱する子さえいます。

 

だからこそ、

どんなアクシデントが見舞われても勝てる力を獲得するよう努めるのです!

先を見越した徹底的な準備に取り組むのです!

 

第一志望の大学に行ける人はほんの一握りです。

多くの受験生を指導してきた経験上、第一志望の大学より、さらに上位の大学を目指さなければ、その目標は叶わないでしょう。

そして、これはビジネスにも言えることでしょう。

高い目標を持たなければ、日々の仕事に埋没してしまい、結局何も成し遂げられないまま人生を棒に振ってしまうことになりかねません。

 

人生は一度しかありません。

きちんと高い目標設定をした上で、決意を新たにして「リ・スタート」の4月新年度を迎えましょう!

 

次の記事を読む

前の記事を読む

関連記事

 

みなさんのリアクションが心の支えです。

気に入っていただけましたら、シェア、ブックマーク、コメント、よろしくお願いします(//∇//)

コメント

タイトルとURLをコピーしました